『Root Down Tips』をご覧になっているみなさま、本連載を月に一回担当いたしますin the blue shirtです!第一回でもご紹介いただいたきました通り、ベッドルーム感のある楽曲が多いです。フロアバンガーな楽曲を多数リリースするMasayoshi Iimoriとは違った角度から、情報を発信できればと考えております。
僕は、サンプルを切り刻み、それを再構築する”カットアップ”と呼ばれる手法をメインに制作を行っています。特に、ボーカル素材を切り刻み、編集によりメロディラインを作るボーカルエディットは自分の持ち味の一つです。
耳にする機会も多くなってきたこれらの手法ですが、人によってやり方は様々です。僕の連載では”カットアップ”のアイディアの一例として、自分のやり方を紹介していけたらなと思います。
余談ですが、僕はDTMを本格的に始めて以降、使用DAWは「PreSonus Studio One」一筋です。Studio Oneの話も少しずつしていければと思います。
今回は、今年作った曲の中で印象深かった曲を紹介します。かつて韻踏合組合のメンバーとしても活動していたラッパー、Minchanbabyとフリーでリリースしたこの曲です。僕の人間のラップに対抗し、ボーカルエディットで”バースを蹴る”という念願(?)が叶いました。
このトラックは、一旦手弾きで作ったフレーズを複数用意し、適当に組み合わせてバウンスすることで1〜2小節の2mix素材を作成。それをカットアップしてソフトサンプラーにアサインし、パットを叩いて再構築、という非常に回りくどい手法で制作しています。
上半分がmidiトラック。オーディオトラックにD&Dしてオーディオ化、仮組みして2mix書き出し、なぜそんなことをするかというと、複数の楽器が同時に鳴っている2mixを刻まないと出ない”味”のようなものがあると感じているからです。そんなものはないかもしれませんが、楽器ごとのパラデータを刻んでいてもどうもうまくいかないことが多く、僕はしばしばこの方法を用いています。
オケさえできればあとはボーカル素材の力を借りてライム&フロウするのみ!ボーカルをカットアップするとどうしても無機的な印象が出てしまいがちですが、そこにいかに歌心を注入するか、というのは自分の大きなテーマの一つです。
今回はオケの制作の話がメインになりましたが、次回以降はボーカルエディットの手法についてじっくり紹介して行く予定です。引き続きよろしくお願いします。次回、年明け一発目の担当は再びMasayoshi Iimoriです。どんなプラグインを使っているんだ・・・教えてくれ、マサヨシイイモリ!
TREKKIE TRAX プロフィール
TREKKIE TRAXは、2012年5月に設立した あらゆるジャンルのクラブミュージックを、世界へ発信することを目的にしたクリエイター集団です。
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