Waves Liveの先進性と魅力を連載でお届けする Waves Live Revolution!
ワールドスタンダードのWavesプラグインを、PA・SR の現場へ提供する、Waves社の新しいプロダクトライン『Waves Live』の日本国内取り扱いが始まっています。
「レコーディング現場で実績あるWavesをライブサウンドでも使いたい…」
「ソフトウェアベースによる柔軟なPAシステムを構築したい…」
というPAエンジニアの要望や悩みに応え、これからのライブシーンを変えていくWaves Liveのラインナップと構成をご紹介します。
Waves Liveとは
- PA・SRで使えるWavesプラグインである
>> DSPによるリアルタイム・プロセシング - 理想のデジタルミキサーを構築できる
>> eMotion LV1 - まるでアウトボードのようにWavesを使う
>> MultiRack - マルチトラック・レコーディング機能
>> Tracks Liveを無償配布中 - YAMAHA,DiGiCo,Venueミキサーと統合
>> 独自のAudio Over IPによるネットワークのソリューション
ソリューションラインナップ
Waves Liveを代表する3つのソリューションをご紹介します。メインとなるソフトウェアは全てホストコンピューターで動作します。
eMotion LV1
オーバービュー
eMotion LV1はWaves SoundGrid® テクノロジーを基盤とする、WindowsやMacで動作するデジタル・ソフトウェア・ミキサーです。
ライブサウンド・エンジニアであれば、誰もが必ず欲しい3つの機能があります:ハイクオリティなサウンド、簡単で素早い操作性を持ったコンソール、そして何よりも高い信頼性です。eMotion LV1ライブミキサーは、革新的な方法で3つの要求すべてを満たします。
- Wavesプラグインのサウンドクオリティが、コンソールのミキシングエンジンで利用できます。また、プラグインを自由にコンソールに立ち上げ、創り上げるサウンドをピンポイントの正確さでコントールすることが可能です。
- マルチタッチ・スクリーンや対応のコントロール・サーフェスなど、コンソールを素早く簡単に操作するための柔軟性を備えています。
- コンソールは持ち運び可能な環境にも完全に対応するため、どんな場所にいてもショーの前に万全の準備を整えることができます。
ピンポイントの正確さでサウンドをコントロール
eMotion LV1は、3つのアドバンテージによって研ぎ澄まされたオーディオ・クオリティと緻密なサウンド・コントロールを提供します。
- ミキサーには、Wavesがこれまでにオーディオ分野での頂点を極めてきた、32ビット浮動小数点処理によるミックスエンジンを搭載しています。
- eMotion LV1のチャンネルストリップ – ライブ環境に最適化されたWaves eMoプラグインが基本的なEQ、フィルター、ダイナミクス処理を担います。透明感のあるサウンド、ゼロレイテンシー処理、操作性、品質、効率、あらゆる項目を果てしなく追求して設計されたユーザーインターフェイスを提供します。
- 各ミキサーチャンネルには個別のプラグインラックを搭載 – Wavesをはじめ、サードパーティ製のSoundGrid互換プラグインを1ラックあたり8個まで起動可能。ミキシングコンソールとプロセッサーとの間に介在するものがないため、全てのプラグインをミキサーから直接操作することができます。
最大64チャンネル 、各チャンネルごとに8個のプラグイン – LV1によるミキシングがもたらす強力な可能性、メリットは容易に想像できるものでしょう。
素早く簡単な操作が可能。
eMotion LV1のインターフェイスは全ての面において、過酷な環境下でのニーズを満たすよう設計されています。ライブ本番でのオペレーションで役立つ、幾つかの機能をご紹介します。
- メインのミキサーウィンドウには、全てのチャンネル入力、パラメーター、ルーティング、インサートしたプラグインなどの重要な情報が一目でわかるように表示されます。追加のウィンドウを開けば、更に詳細な情報を見ることも可能です。
- プラグインの操作に集中できるチャンネルウィンドウでは、全てのパラメーターをタッチ&スライドで操作可能、素早く簡単なコントロールを提供します。
- プラグインのラックの柔軟な操作性 – ラック内のプラグインの順番を瞬時に入れ替えたり、プラグインとプリセットを別のチャンネルに複製したり、ラックへの外部インサートとしてハードウェア・プロセッサーを追加したりすることが可能です。
- タッチスクリーンは4台まで、また多様な業界標準のコントロールサーフィスも接続可能。
使用するディスプレイやコントロールデバイスによらず、すべての環境で同一かつ扱いやすいインターフェイスを提供します。
ミキサーをどこにでも連れてゆく – 常に準備は万端
ライブ会場から離れたオフラインの環境でミックスに関わる作業を行う場合、eMotion LV1以外のデジタルミキサーとソフトウェア・インターフェイスでは、オーディオを外した状態の作業しか出来ません。eMotion LV1であれば、オフラインの環境でも、すなわちどんな場所でも実際にオーディオを使用可能な状態でミックスの作業が可能です。これは以下のような仕組みで実現されます。
eMotion LV1をオーディオ使用可能な状態で使うには、ミキサーを駆動するWindows PCまたはMacを、SoundGrid互換デバイス(オーディオ・インターフェイスおよびサーバー)へ接続する必要があります。
しかしLV1の素晴らしい利点は、対応環境であればどのコンピューター、どのSoundGridインターフェイス、SoundGridサーバーに繋いでも動作する、というところです。実際にライブ会場で使用するSoundGrid互換デバイスと異なるモデルでも構いません。
会場では4つのタッチスクリーンとデスクトップのマシンを使っているかもしれません。しかし、自宅では同じセッションを小さなラップトップやタブレットで開いて作業することができます。また会場でSoundGridネットワークの長所を最大限に活用して、多数の入出力を持つ何台ものインターフェイスやミキサーに接続しているかもしれません。外部のホストアプリケーションに接続してプレイバックやレコーディングなど様々に活用している場合もあるでしょう。でも家やホテル、ツアー中のバス内に戻ってミックス作業を行うときはコンパクトなサーバーやインターフェイスを使用することができます。レコーディングしたオーディオセッションをLV1に読み込み、実際のオーディオミックスを本番よりも前に作り込むことも可能です。
64のステレオ・チャンネル、DSPの許す限りのプロセッシング処理 、この完全なミックス、レコーディング環境 を小さな鞄やリュックサックに入れて、いつでも持ち運べます。いつでも、どこででも。
MultiRack
ライブ・サウンド専用に開発された、はじめてのプラグイン・プラットフォーム。
ライブ・サウンド専用に開発された、新しいエフェクト・ラック。MultiRackは、ライブ・サウンドの現場で、レコーディング・スタジオの定番となっているWavesのプラグインを自由に組み合わせて利用できるように設計された、スタンドアローン・ホスト・アプリケーションです。
ラップトップ・コンピュータにMultiRackとWavesのプラグインをインストールして、オーディオ・インターフェースのIn/OutをミキサーのAUX、インサート端子に接続すれば、セットアップは完了です。もう、重いエフェクト・ラックを持ち運ぶ必要はありません。
想像してください、世界中のトップ・レコーディング・スタジオで使われているWavesのリバーブ、EQ、コンプレッサー、リミッター、ディレイが、自由に使えるライブ環境を。1台2チャンネル、といった制限のあるハードウェアとは異なり、同じエフェクトを複数のチャンネルで起動して使うことができるので、スペース、コストの節約効果は絶大です。複数のプラグインの組み合わせをスナップショットとして保存することもできるので、短時間に確実なセットアップが可能となります。
第一級品のサウンド・クオリティ。ソフトウェアならではの柔軟な対応力。MultiRackは、ライブ・サウンドの現場に、革命をもたらします。
特徴
- 世界中のレコーディング・スタジオで使われているサウンドを、ステージに。
- 定番のRenaissance、L3-LL、Maxxシリーズから、API、SSL、Fairchildをモデリングしたものまで、多彩なWavesプラグインを利用可能
- ライブ現場でも直感的に操作できる、シンプルなユーザー・インターフェース。
- 複数チャンネル、複数エフェクトの組み合わせを、瞬時にトータル・リコール。
- 各プラグインのパラメーターは、細かく調整可能。
- 柔軟なプリセット管理システム。
- 保管スペース、移動にかかる費用、セットアップ時間、メンテナンス料金など、ハードウェアとは比較にならないコスト・パフォーマンス。
- 重いハードウェア・ラックの持ち運び、ケーブル接続、故障によるトラブルを回避する
使用例
MultiRackとコンソール間のイン/アウト・シグナルフローは、ハードウェアを使用する場合と似ています。
いくつかはコンソールのAUXセンドからリターン・フェーダーへ、そしていくつかはチャンネル・インサートから、といった具合です。もちろん、パッチベイやルーターを挟むことも可能です。
Tracks Live
Wavesがライブ・サウンド・エンジニアと共に開発したTracks Liveは、マルチトラック・レコーディングのソフトウェア・ソリューションであり、小規模なギグから最大級のライブコンサートまで、幅広いパフォーマンスを安定して録音するために設計されました。
Tracks Liveはステレオ出力とマルチ出力モードを簡単に切り替え可能です。レコーディングとサウンドチェックとのモード切り替えもワンタッチです。マルチチャンネル・ルーティングエンジンは、実際の操作に応じてリアルタイムでルーティングを自動的に再設定するため、数百ものトラック数を必要とする巨大なセットアップがこれまでに無いほど簡単に感じられるようになるでしょう。
至高のユーザー体験を確かなものにするため、全ての要素にわたって緻密な設計が施されたTracks Liveは、ライブレコーディングに素早くシンプルなワークフロー、そして絶対的な信頼性をもたらします。
特徴
- ASIO/Core Audio互換、実質的にほぼあらゆるオーディオ・インターフェイスと使用可能
- Windows /Mac対応
- 数百ものトラックのレコーディング/プレイバック
- 最大サンプリング周波数192 kHzをサポート
- 一般的なホストアプリケーションとの互換性を持ったファイル形式をサポート
- 自動トラック・ルーティング設定
- レコーディング・モード、サウンドチェック・モードのワンタッチ切り替え
- メーターブリッジ・ビューによる見やすいモニタリング
- セッション・テンプレートの保存に対応
- LTCシンク・オプション
- システムロック(意図しないキー操作の無効化)搭載
- 1024×768以上のスクリーン解像度で動作
Tracks Liveは無料ダウンロードでご利用いただけます。事前にWavesアカウントの作成・ログインが必要です。
次回はサウンドフェスタ 2018で登場したLV1ソリューションのシステム内容を解説します!