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シンセの祭典「Synthplex 2019」がスタート!

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この春、新しいシンセサイザーの祭典「Synthplex 2019」がLAのバーバンクで開催されます。

HPを見ると「HARD + SOFT + MODULAR + DJ + PEDALS & MORE」という標語と、朝から晩までぎっしりと詰め込まれたイベントスケジュールが掲載されています。さぁこのSynthplex 2019、一体どんなトレードショーなのでしょうか?

今回、LA在住で世界を股にかける作曲家の瀬川英史氏の協力を得ることに成功。氏が実際にSynthplex 2019に赴き注目製品やライブアクトを現地の熱気とともにお伝えしてくれます。自身も多くのモジュラーシンセを持ち、シンセサイザーに精通した瀬川氏ならではの視点で届けられる最新のシンセ事情。

瀬川氏から初日のレポートが届きました!

いよいよ開幕!LAバーバンクにて4日間に渡るシンセの祭典! by 瀬川英史

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いよいよSynthplexがスタートしました。13時過ぎに会場入りしたのですが、当然の如く(?)ほとんどのブースが準備中です(笑)。しかし本日木曜日から日曜日の夜まで4日間、ず〜っとシンセ漬けになれるマニアには天国の様な場所です!

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LAのバーバンクという街にあるMarriottホテル(アメリカではコンベンションをこういうホテルで開催する事が非常に多いです)で催されているのですが、メインとなる3つの大きいホールのうち1つはヤマハやローランドと言った大きい会社がブースを持ち、別のホールでモジュラーシンセのメーカーがずらっと並び、その隣のホールでシンセ系アーティストのパフォーマンスが毎日繰り広げられています。

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シカゴでもシンセサイザーのコンベンション「Knobcon」が毎年開かれていますが、今年のSynthPlexは規模で言うとだいたい倍くらいの大きさですかね。それとハリウッド映画の作曲家をパネリストに招いてシンセについて語ってもらうイベントはやはりハリウッドらしい企画と言えるでしょう。

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ちょうど前日Spectrasonics社のOmnisphereのアップデートバージョン2.6がリリースされましたが、アルペジオ系のたくさんの新機能を含む、バグフィックスだけにとどまらない興味深いアップデートですね。Spectrasonicsはブースも大きく機材も多いので今日はセッティングが終わらずにインタビューできませんでしたのでまた明日以降にレポートします。

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こちらはCLUB OF THE KNOBSによる圧巻のMOOG System IIIcのクローンです。CLUB OF THE KNOBSはポルトガルの首都リスボンを拠点としたMOOGのアナログモジュラーシンセサイザーのクローンを作っているメーカーで、Kazike氏が運営しています。クラシックタイプのMOOGモジュールよりもチューニングの安定性などをブラッシュアップしたオリジナルモジュールも開発しているそうです。クラシックMOOGファンは垂涎のラインナップを誇ります。

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イベントの中でもアメリカらしい感じがしたのはヴィンテージのシンセ系の楽器を集めた特別室があって、そこに入るには別料金になっているのですがそこで集めた金額はこれから楽器を始めたい子供達に楽器を支給する基金というのがあって、そこに寄付するそうです。写真の中にOptiganという一見オルガンの様な楽器があるのですが、これはメロトロンの様な楽器で実は僕も実物を見るのは初めてなんです。

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メロトロンはテープに録音された音源を再生するのですが、この楽器は写真にある透明なディスク(Opti-discと呼んでいました)から音源を再生するんですね。そこに今で言うループネタや楽器のマルチサンプリングした素材が収録されているんだそうです。

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こちらはバーバンクにあるアナログギアの専門店TECHNO EMPIREのブース。アナログシンセからアナログコンソールまで幅広いレアアイテムが揃います。HPをみてみるとEMS Synthi VCS3 The Putney Synthesizerや唯一無二のフィルターのキャラクターを持つロシアのPolivoksなど入手困難なマシンがレストアされて販売されてます。かのDenny JagardやPaul Reed Smithなどの著名人も、TECHNO EMPIREのプロフェッショナルなクオリティとシーンに対する情熱に賛辞の言葉を贈っていますね。今回ブースにはこれまたレアなPPG Waveやoberheim ob-xが展示されています。

アーティストのパフォーマンスも開催!

様々なアーティストのライブが行われるのも、Synthplexの魅力の一つです。この日はPablo Perez氏によるモジュラーシンセを駆使したライブが行われました!

WINTER MODULARのELOQUENCERやMALEKKOのVarigate 8+を核として、Hexinverter のMutantシリーズやALMのAkemie’s Taikoなどのリズム隊、そしてMutable Instruments Plaitsなどのシンセボイスをトリガーし、非常にリズムコンシャスなライブパフォーマンスを披露。

下の写真はPablo氏が実際にステージで披露したモジュラーシンセです。

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いかがでしたか。

Synthplexのレポートは、他にもSynclavierの展示ブースに関する記事があります。

下記をクリックしてみて下さい!
synthplex_synclavier_banner

明日以降も現地からの最新レポートをお楽しみに!

瀬川英史氏 プロフィール
岩手県盛岡市生まれ。 1986年CM音楽の作曲家として活動開始、現在までに2500本以上のCM音楽を手掛ける。アメリカ、フランス、イギリス、インド、ブルガリア等海外録音の経験も多数。サウンド&レコーディングマガジン誌に「CM音楽の作り方」(現在終了)という連載や、「コンポーザーが教える作曲テクニック99」等の執筆活動にも積極的に取り組む。近年は劇伴作曲家としての活動の場を広げている。2012年、サウンドトラックを担当したフランス短編映画「Le Dernier Jour de l’Hiver」がフランス国立映画祭イエール·レ·パルミエで最高音楽賞受賞。
www.eishisegawa.com

Synthplex 2019
https://www.synthplex.com/

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