SynthplexやSUPERBOOTH19でも世界中から熱い注目を集めていた1010MUSICの新型サンプリンググルーヴボックスblackboxが遂にRock oNに上陸しました!1010MUSICと言えば快適なタッチスクリーン式モジュールのbitboxやsynthboxなどモジュラーシンセユーザーにはお馴染みのブランドですが、このblackboxは同社のbitbox(サンプラー)、toolbox(シーケンサー/ファンクションジェネレーター)、fxbox(ステレオエフェクター)から機能を抜粋して組み合わせられた、同社初のスタンドアローンタイプのマシンです。それでは特徴を見ていきましょう!
付属品
まずは付属品の確認です!
◎Blackbox本体
◎microSDカード
◎MIDI Adapter – Male 3.5mm TRS to Female 5 pin DIN ×2
◎電源用USBケーブル
◎USBデンゲンアダプター
◎英文クックスタートガイド
電源はUSB2.0 TypeB端子で取るようになっており、付属のUSBケーブル+アダプターでコンセントからでもmac/PCからでも給電できます。さらにモバイルバッテリーにも対応しているとのことです!そして便利な同社のMIDI Adapterが2個入っています。標準のMIDI端子しかない外部MIDI機器を使ってblackboxをコントロールできます。ちなみにUSB接続のMIDI機器はDEVICEと書かれたUSB2.0 TypeA端子に接続してそのまま使えます。
PADSの機能
それでは機能を簡単に見ていきましょう。本体の白い8つのボタンを押してメインの機能を切り替えていきます。まずはサンプルのトリガーや編集を行う「PADS」からご紹介します。PADSのメイン画面は16グリッドのパッドです。サンプルがロードされていれば名前が表示され、タッチすると発音します。アサインされているサンプルをエディットする場合は右上の「info」ボタンを押します。infoボタンで画面は5回切り替わります。
1:波形編集画面。ここではサンプルのインポートやレコーディング、スタート/エンドポイントと設定します。再生モードがLOOPになっている場合はLOOPのスタート/エンドポイントも編集できます。画面右上の再生マークをタップするとサウンドが聞けます。
2:パラメータ設定:ここではサンプルのレベル、ピッチ、フィルターそしてトリガーモードを編集します。フィルターは±100%でハイパスとローパスに切り替わる仕様です。ここでも右上のマスをタップしてサウンドを聞きながら作業できます。
3:ADSR:サンプルのAttack、Decay、Sustain、Releaseを設定します。
4:パラメータ設定②:ここではループモード(なし、直進、双方向)と、リバースのON/OFF、そしてMIDIチャンネルを設定します。
5:スタート/エンドポイントのモジュレーション設定:ここでは波形が表示されませんが、サンプルおよびループのスタート/エンドポイントのモジュレーションソースとアマウントを設定します。
モジュレーションソースは下記です。外部MIDI機器から信号を入れることができます。
• None – no modulation source will be used.
• VEL – MIDI Velocity or the Velocity slider on the Pads screen. This is note specific.
• PTCH – MIDI pitch bend signal
• MODW – MIDI Mod Wheel
• MVOL – MIDI Volume
• MPAN – MIDI Pan
KEYSの機能
KEYSボタンを押すと、PADS時に選択されていたサウンドを、スクリーン上のバーチャルキーボードで演奏することができます。オクターブは左右のつまみもしくはスクリーン上の矢印で移動させることができます。約10オクターブの間で設定できます。
SEQSの機能


シーケンサーセクションになります。16個のシーケンスデータを作成保存して演奏します。シーケンスデータは複数の同時再生やON/OFFが可能なので、トラックの展開によってシーケンスデータを作成したり、16個のセールを同時再生することを前提にそれぞれ1トラックとして作成することもできます。非常によくできているなと感じる点は、再生したいシーケンスと、エディットしたいシーケンスを別々に選択できる点です。シーケンス1を再生中にシーケンス2を打ち込むと言った具合です。ライブパフォーマンスに向いた仕様と言えるでしょう。またシーケンス毎に異なスッテプの長さやステップ数を設定することでポリリズミックなシーケンスも簡単に作成できます。
SONGの機能
文字通りソング機能です。「ソング」は複数の「セクション」で構成されており、「セクション」はその時に選択されたシーケンスから成っています。例えばイントロ→Aメロ→サビのようなソングを組む場合、セクション1(イントロ)でシーケンス1(リズム)が4回繰り返し再生され、セクション2(Aメロ)ではシーケンス1(リズム)とシーケンス2(メロディ)が3回再生され、セクション3(サビ)でシーケンス3(別のリズム)とシーケンス4(別のメロディ)が再生されると言った具合に設定します。セクション間の移行は設定したBar数が再生されると自動で行われますが、LOOPボタンを押すとセクション移行せずに現在再生されているセクションが続きます。
FXの機能


サウンド毎にアマウントを設定できる、二種類のステレオエフェクトが搭載されています。FX1(ビートシンク可能なデジタルディレイ)とFX2(リバーブ)です。とてもシンプルな仕様なので、今後OSのアップデートで色々追加されるかもしれませんね!継続的なアップデートも1010MUSIC製品の魅力の一つです。
MIXの機能


ミキサーセクションでは16のサウンド毎に音量とパンを設定します。またミキサーセクションはミュート機能ももち、赤がミュート、緑がアンミュートになります。マルチタッチなので複数のミュートオンオフの一括操作が可能です。
PSETの機能
PSETはプリセットの事です。microSDカードに収録されたデーターのロードやセーブを行います。
TOOLSの機能
TOOLSは一般的なマシンで言う所のGlobal設定のようなものです。ヘッドホンのボリュームやディスプレイの明るさなどのハードウェア設定やメトロノームやMIDIの設定を行います。
さて、次回は実際にトラックメイクを行いながらレビューして行きたいと思います!ぜひご期待ください!
1010music
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