実力確かなクリエイターによるFOSTEX NF01Rレビュー 第3回目は音楽家として幅広い活動で名を馳せるゴンドウトモヒコ氏。現役のNF-1Aユーザーでもある彼の耳にNF01Rはどう聴こえたのでしょうか。
うちのスタジオはリハーサルもするし天井も高くもともとの鳴りが好きなのであまりモニタリングの完璧な環境とは言えません。音楽を聴くのと鳴らすのと同じプライオリティ、それでも慣れた音だからこそ出来るMIXなどの拘りは今ではあります。
音楽はハイレゾからいろいろなメディアへの移行で聴き方も楽しみ方も変わっています。特定したMIXでなくまずは一番いい環境を想定したMIXを考える上でモニターはとても重要になります。
NF-1Aを長年愛用してます。14年使ってますがその耐久性というか衰えない音色に驚いています。
最初、NF01Rと並べて聴きましたが音の出方が同じで驚きました。中域の豊かさ、低音スピード感に若干の違いはあるものの、NF-1Aの経年で変わるものか、まだエイジングされきってない01Rの音なのかというどちらでもない安定の音色は安心できます。
プライベートのスタジオの部屋の鳴りはみんな違います。そのクセとの付き合い方を理解してこそなので色付けのあるモニターでは難しいです。小ぶりになったので少しデッドで狭い部屋でのミックスをやってみたいです。
場所を選ばなくても鳴ってくれます。ジャンルも特に選ばないのでまずは実際の音楽を流して聴こえ方を掴むといいと思います。
音のスピード感、定位、レンジ、いいモニターは色々教えてくれます。その中で気持ちのいいリスニングポイントまでスタジオを改良していくのがいいと思います。
ゴンドウさん、ありがとうございました!
ゴンドウトモヒコ
音楽家
東京新宿生まれ。日大芸術学部にてユーフォニアムを専攻、奨学金を得てボストン大学院へ入学、ユーフォニアムと電子音楽を学ぶ。修士課程を修了。
1995年帰国。高橋幸宏率いるオフィスインテンツィオに所属。自身のバンドanonymass結成、MIDIレコードにて4枚のアルバムをリリース。多数のCM音楽、映画音楽などを担当する傍らで高野寛、高橋幸宏ライブのサポートを始め現在までUA、Chara、Love Psychedelico、Def Tech、くるり等あらゆるツアーに参加し管楽器とコンピューターを使った独特なスタイルを確立。YMOのサポートでは欧米欧州ツアー、国内と常に参加。
レコーディングではアレンジャー、プレイヤーまたはプロデューサーとして森山良子、湯川潮音、The Bawdies、Cocco、口ロロ、コトリンゴ、ハナレグミ、中村一義他多数。楽曲の提供も竹中直人、MISIA、坂本龍一との共作『Requiem』、高橋幸宏『page by page』の共同プロデュースなどもある。
2008年よりPUPA、2011年より蓮沼執太フィル、その後高橋幸宏とのバンドIn Phase、METAFIVEのメンバーとして活動中。2014年、牧村憲一音学校第一期「音楽制作実践ゼミ」特任講師。
音楽レーベル「愚音堂」設立。2015年よりEテレ”ムジカ・ピッコリーノ”音楽監督。
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ゴンドウがプロデュースする作品をリリースするインディーレーベル愚音堂を立ち上げて3年、7月にはMIRA PARAMETER(ミラパラメータ)をリリースします。
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