Flock Audioの100%アナログのシグナルパスを持ちながら、デジタルで制御する世界初のアナログパッチベイ「PATCH」を展示。簡単にいうと32ChのN/OUTをもち、そこにケーブルを差したまま内部のパッチングをアプリケーションソフト上で行うという非常にシンプルかつ痒いところに手が届く便利なものです。
まずハードウェアを見ていきましょう。
DB-25/D-SUBコネクターが背面にIN/OUTそれぞれ4つずつあります。IN/OUTそれぞれ31,32chはフロントパネルにルーティングすることができます。これは例えば作業中に急にマイクを入れたくなった時などに、背面のケーブルには一切触れずに、専用のアプリケーションソフトでルーティングを切り替え、フロントパネルにマイクを刺すだけでOKなので、良く考えられています。そしてUSB2.0のコネクターがあります。USBでオーディオシグナルのやり取りは一切行わないのでUSB2.0以上は必要ないとの判断です。
そしてフロントパネルには前述の31,32chのIN(NeutrikのXLR/TRSコンボジャック)とOUT(Neutrik のXLRオスのジャック)、そしてシンプルな情報常時のLEDインジケーターがあります。この内、「48V PHANTOM POWER」というインジケーターはファンタムがONになっている時に点灯します。
ここからはアプリケーションソフトウェアを見ていきましょう。PATH1~8がシグナルパスになっていて、上から下にシグナルが流れるようになっています。そして左側にあるHARDWAREというのはPATCHに接続されているハードウェアのリストです。(ユーザーが作成します。)そしてそのHARDWAREのリストからドラッフアンドドロップで、右のマトリックス状に配置されたPATHにアサインしていきます。そしてこのHARDWAREの設定は、IN/OUTを鍵マークで固定しておけば、HARDWARE一つでIN→OUTという流れになるので、IN/OUTを意識せずにPATH状にHARDWAREを一つずつ配置していけます。言葉だと分かりづらいので画像をどうぞ。
ここで面白いのはPATHとPATH の間に[M]というマークがありますが、これはMultingの意味で信号をスプリットさせることができます。
ファンタムのトラブルを避けるためにアプリケーションソフトウェア状でファンタムをアクティブにする時にはアラートメッセージが出ます。(画像荒くてすみません)
そしてこれらの設定は名前をつけて保存することができます。また複数台のPATCHを接続することもできます。以上、ざと概要を見て来ましたが、とても分かりやすく柔軟な使い方ができそうでした!日本に代理店はまだ無いそうですが、個人ユーザーからすでに数台注文が入っているとのこと。価格は2199USドル。
最後にスペックを載せておきます。
Flock Audio:https://www.flockaudio.com/
Writer:Shibuya